カウントダウン!

ケリアブログ

日本でも比較的よく知られていることとは思いますが、欧米諸国では伝統的な新年の祝い方というものはありません。

国によっては毎年元旦に寒中水泳をしたり、フットボールなどのスポーツの大会があったり、はたまたご近所同士で集まって宴会、など独自の恒例行事がある地域もありますが、クリスマスと違って宗教と結びついていないので「これは絶対にやらなくては」というイベントは特にありません。

そのかわり、大いに盛り上がるのは大晦日のカウントダウン。

町の中心にある公園や、河川敷や海岸など、野外で人が集まってカウントダウンが行われる場合はたいていそれに合わせて花火が打ち上げられます。レストランやホテルでカウントダウンイベントを主催することも多く、ディナーや音楽演奏などで深夜まで盛り上げます。

世界的にも有名なのがニューヨークはタイムズスクエアのカウントダウン。「タイムズタワー」と呼ばれるビルの屋上に設置された77フィートの棹に取り付けられたボールが、大晦日の午後11:59からスタートしてカウントダウンとともにゆっくり落下していき、0:00ちょうどにいちばん下に到達します。

タイムズスクエアにはその数時間前から100万人とも言われる人が集まっています(なぜか分かりませんがいつからか「変な帽子を被る」のがお約束になっているようで、帽子姿が目立ちます)。また、アメリカ内外に広くテレビ中継されるので、毎年数えきれない数の人々がボールが落ちるのを見ていることになります。

Thousands gather in frigid Times Square for New Year's Eve celebration I ABC7

このボール、正式名を「タイムズ・スクエア・ボール」というのですが、筆者がアメリカに住んでいた1990年代は「ビッグアップル」と呼ばれていました。「一生に一度はビッグアップルが落ちるのをタイムズスクエアで見てみたい」と言うアメリカ人も多かったです。最初は「真っ白に発光する電飾で包まれているのに、なぜアップルなんだろう?」と疑問に思ったものですが。

実はこのボールのデザインは何度か代替わりしていて、1980年代には赤と緑の電飾で本当にリンゴを模していたようなのです。90年代には白い電飾に変わっていましたが、「ビッグアップル」という名称はまだ残っていたようです。

でも、現在は元来の名称である「タイムズスクエアボール」とも呼ぶ人が圧倒的に多く、若い世代にはビッグアップルと言っても通じないかもしれません。

さて、無事にカウントダウンが終了したら、男女カップルでいる人たちが一斉にキスをするのをテレビで見たことのある人も多いでしょう。恋人同士や夫婦でカウントダウンに参加していないと「その場にいる誰でもキスしていい」と勘違いしている人も多いのですが、実は間違い。恋人や夫婦が「今年もずっと一緒にいられるように」と願いを込めてキスをするものなので、お一人様の人は気軽に便乗してはいけません。

ちなみに、前々回の時事ブログ「だから日本のクリスマスは正しい」に出てきたクリスマスのヤドリギの場合、もともとは「逆さに吊るしたヤドリギの下にいる女性には誰でもキスしていい」だったそうです。うーむ、教会がクリスマス禁止令を出すわけだ…

さて、場所は変わって南半球。大晦日が真夏のオーストラリアやニュージーランドではカウントダウンの会場に比較的早くから人が集まり始め、バーベキューなどやりながらのんびり過ごします。そして、カウントダウンのメインイベントは花火というのも夏場ならでは。

南半球で最大の人数が集まるシドニーハーバーの大晦日の花火大会は特に豪華で、午後9時からの第1部と深夜0時の第2部に分かれて行われます。第1部は夜遅くまで残れない子供たちが中心のイベントで、大人たちもなるべく背の低い子供たちが前列で見られるよう配慮します。

ただ、オーストラリアの子供たちは一般的に夜が早く、小学校低学年くらいまではだいたい午後の7時、遅くても8時にはベッドに入ってしまう子供がほとんど。ママ同士の集まりで、当時年長さんだった筆者の子供が9時頃まで寝ない、と話したら「ずいぶん夜更かしなのね!」といっせいにビックリされた思い出があります。

だから、夜の9時から始まるイベントに参加する、というのはかなり特別でドキドキワクワクする出来事。真っ暗な夜空を背景に炸裂する花火を生で見るのは大晦日が初めて、という子供も多く、大人になっても「最初に大晦日の花火を見た時は…」と覚えているほど印象に残るそうです。

真夜中の第2部の花火も更に盛り上がります。いちばんの見どころはハーバーブリッジに仕掛けられた花火がいっせいに打ち上げられるカウントダウン直後。日本では「ナイアガラ」と呼ばれる滝のような花火が流れ落ち、同時に放射状に空中へも打ち上げられ、その全てが海面に反射して圧巻です。

Happy New Year Australia! Sydney welcomes in 2019 with celebratory fireworks


日本でも近年はカウントダウンが浸透してきて、いろいろな場所でカウントダウンが行われています。でも、日本人としてはやっぱり紅白歌合戦を見たり、除夜の鐘を聞きながら新年を迎える方がしっくりくるかな…。新年の年始回りや、家族親戚を迎えての新年会に備えて早目に寝る、と言う人も多いでしょう。

どんな形にせよ、皆さまつつがなく新年を迎えられますよう、ケリアプロジェクト一同お祈りしています。

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