イースター(復活祭)はキリスト教のお祭りです。春分の最初の満月の次の日曜日にが目安ですが、太陰暦と太陽暦で日付がずれるので、西方教会と東方教会では違う日に祝われたりします。
19世紀のイギリスでクリスマスを盛り上げる運動が盛んになってからは、クリスマスがキリスト教最大のイベントとして世界中に広まっていきましたが、もともとはイースターの方が重要な日とされていました。「イエス・キリストが世の人々を救うために命を落とし、三日後に奇跡的に復活した」という、キリスト教の教えの真髄に関する祝日だからです。
ただ、クリスマスと同様、イエス・キリストの生涯に関する正確な日にちはわからないので、イースターもキリスト教以前の宗教(ユダヤ教など)の祭日がもとになっていると言われています。
さて、現在のイースター、日本ではまだなじみが薄いですが、欧米の子供たちにとってはクリスマスやハロウィンと並ぶビッグイベント。
イースターのシンボルと言えば、欠かせないのが「卵」です。なぜ卵なのか、理由は諸説ありますが、一つ言えるのがイースターの時期に鶏が卵を産み始めるということです。現在は養鶏場で人工的に卵を産まされるので一年を通じて鶏卵が手に入りますが、もともとは鶏が卵を産むのは春から夏にかけてのみ。それ以外の季節では、鶏卵を使ったケーキやプリンも作れないし、オムレツなどの料理も食べられなかったのです。
長い冬が過ぎて暖かくなり、栄養たっぷりで大人も子供も大好きな卵がやっと食べられる季節…イースターエッグの由来は案外そんなことなのかもしれません。古くは、その卵に色をつけてカラフルなイースターエッグを作るのが復活祭のメインイベントでした。ロシアの皇室などでは、宝石や金銀で作られた豪華な卵を贈りあうこともあったそうです。
現在では、卵の絵付けよりも子供たちが楽しみにしているのがイースターエッグ探し。大人たちは前日の夜などに庭のあちこちに「イースターエッグ」を隠しておきます。昨今のイースターエッグは本物の卵ではなく、卵型のチョコレート。プラスチックの卵型の容器にチョコレート以外のお菓子や、小さなおもちゃが入っていることもあります。イースター当日、子供たちはバスケットを持って、わいわい楽しみながら卵を探します。
ゆかりの木でも、卵の絵付けやイースターエッグ探しをやってみました。
後日動画が配信されますので、お楽しみに!
コメント