ゴールデンウィーク間近の4月末現在、新型コロナウィルスの流行はまだまだ深刻で、東京都や大阪府には緊急事態宣言、ゆかりの木の所在地川越市でもまん延防止重点措置が出されることになりました。
ゆかりの木の利用者は重度障がい者が中心なので、感染防止にはいろいろと頭を悩ませています。
感染対策の一環として、利用者とスタッフが一日の大半を過ごすメインの部屋で、空気がどのように流れるのか、お線香を使って検証してみました。
お線香を使うと、まずは煙を見て空気の流れる方向を知ることができます。そして、においをたどっていくと、どこに空気がたまりやすいか、いわゆるホットスポットを探し当てることができます。
実験をした部屋は以下のようになっています。
一回目の実験は、外がまだ寒く、暖房の効いた室内との気温差が10℃ほどあった日でした。空気が暖かい方から冷たい方へと流れる力が思いのほか強く、出入り口や裏口付近の温度が低いあたり(②)が一番お線香のにおいが強く感じられました。また、上昇気流も強く、階段の方へ流れていく空気(①)も同じくらい強く感じられました。
一方で、24時間換気でずっと回っている換気扇(③)の方向へはごく弱い流れが確認できただけで、換気扇周辺のにおいもそれほど強くありませんでした。
2回目の実験は、外の気温が20℃近く、室内との気温差がほとんどありませんでした。寒い日と違い、出入り口付近の②では空気の動きはほとんどありません。階段方向への①、そして換気扇への③の二か所で、同じくらい強い空気の流れがあり、お線香のにおいもはっきり感じられました。
今回の二回の実験で、室内の空気の流れは外気温との温度差に影響されることがわかりました。
今回の実験の様子は、ユーチューブでも紹介しています。ぜひご覧になってください。
これからだんだん暖かくなり、室内で冷房を使うようになると、また空気の流れも変わってくると予想されます。引き続き実験を重ねて、感染防止策の参考にしようと思います。
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